「とにかく、うちの社風に合う『いい人』が欲しいんだよね」
「優秀で、自走できる人材を採りたいんだけど、なかなか応募が来ない」
私のもとには、全国の経営者や人事担当者の方々から、このような切実な相談メールが届きます。
みなさんが抱えるその悩み、痛いほど分かります。
会社の未来を担う優秀な仲間が欲しいのは当然です。
しかし、RPO(採用代行・採用コンサルティング)の現場で
多くの企業の採用プロセスを白日の下に晒してきた私から
あえて意地悪な質問をさせてください。
「御社の言う『いい人』って、具体的にどんな人のことですか?」
この質問をしたとき、多くの企業から返ってくる答えは、驚くほどフワッとしています。
「明るくて、素直で、粘り強い人」
「コミュニケーション能力が高くて、ちゃんと仕事をしてくれる人」。
厳しいことを言いますが
そのレベルの浅い定義で採用活動をしているから、いつまで経ってもミスマッチが起きたり、ライバル企業に優秀な人材をかっさらわれたりするのです。
安易に「人財」と持ち上げる前に
目の前の相手を「材」として扱い
現場で荒らす「人災」にしないための覚悟が必要です。
結論から言います。
採用は、もっと深く、深く、深く、相手(求職者)が求めているもの、そして自社が求めているものの正体を探らなければ絶対に成功しません。
今回は、貴社の採用力を根本から変えるための「ペルソナ(人物像)の深掘り」について
徹底的に解説します。
なぜ、採用において「深く考えること」がこれほどまでに重要なのか。
分かりやすいように、日常の「食」の例え話で考えてみましょう。
もし、あなたの大切な友人やビジネスパートナーから
「今夜はとにかく、おいしいものが食べたい気分なんだよね」と言われたら
あなたはどうしますか?
「おいしいもの」と言われても、この世には選択肢が溢れかえっています。
ガッツリ肉を食らう焼肉なのか、職人が握る極上の寿司なのか
それともアットホームな雰囲気の洋食屋なのか。
全部「おいしいもの」であることには変わりありません。
でも、相手のその時の気分や胃袋の状態に合っていなければ、どんなに高級なお店に連れて行っても「なんか今日じゃないんだよな……」とガッカリされてしまいます。
じゃあ、どうすれば相手を大満足させられるか。
答えは簡単です。問いかけを重ねて、相手の欲求を徹底的に「具体化」していけばいいのです。
「おいしいものって、例えばお肉? それとも魚?」
「予算はどれくらい? 個室がいい? それとも賑やかな店?」
ここまで絞り込めて初めて、相手のニーズに100%合致した最高のディナーを提案することができるわけです。
実は、企業の採用活動で起きている問題も、これと全く同じです。
多くの会社が、「おいしいものが食べたい(=いい人が欲しい)」というフワッとした状態のまま、求人媒体にお金を払い、求人原稿という名の網を投げ続けています。
これでは、自社が本当に欲している魚(人材)がかかるわけがありません。
ビジネスにおいて
商品やサービスを売るために「ターゲット(ペルソナ)を深く絞り込む」のは
当たり前の常識ですよね。
40代の独身男性に売るためのサプリメントと、20代の女子大生に売るための化粧品では、かける言葉も、アプローチするメディアも、デザインも全部変えるはずです。
それなのに、なぜ「採用」になった途端に、多くの企業はマーケティングの視点を完全に忘れてしまうのでしょうか。
求職者は、貴社という「環境」や「未来」を購入しようとしている顧客(バイヤー)と同じです。
そして貴社は、彼らに選んでもらうための商品です。
相手を深く、深く、深く考え、彼らが人生で今、何を求めていて、何に悩んでいるのかを突き詰めなければ、彼らの心を動かすメッセージなんて書けるはずがありません。
「うちの会社はアットホームです!」「成長できる環境があります!」
こんな手垢のついた浅い言葉(綺麗なA面)は、求職者から見れば何のフックにもなりません。
相手の脳みその中に入り込むくらい深く考え、彼らが求めているピンポイントの欲求に突き刺さる言葉を投げかけること。これこそが、採用マーケティングの本質です。
では、具体的にどうやってその人物像を深く掘り下げていけばいいのか。
RPOの現場で、僕がクライアント企業のみなさんに必ずおすすめしている、効果バツグンのワークをご紹介します。
頭の中で架空の「完璧な宇宙人」を妄想する必要はありません。
まずは、「自社で今、最も活躍しているスタッフ」を1人ピックアップしてください。
そして、こう自分に問いかけてみてください。
「もし、このスタッフがもう1人いたら、今すぐに応募なしでも入社してほしいか?」
「間違いない。组织がめちゃくちゃ強くなる」
そう確信できるエース級のスタッフを1人、脳内に召還するのです。
フォーカスする人物が決まったら、その人の情報を、裏の裏まで徹底的に紙に書き出してください。
項目は、最低でも以下の6つです。
これを、貴社のリアルなスタッフをモデルにして、とにかく細かく、具体的に書き出してみてください。
このワークで最も重要なのは、最後の「悩み」の部分です。
今貴社で活躍しているそのエーススタッフも、貴社に入社する前、あるいは今現在も、何かしらの悩みを抱えて生きているはずです。
そのリアルな悩みを書き出したとき、御社がこれから求人原稿で発信するべき「言葉」のヒントが、すべてそこに眠っています。
なぜなら、そのエースの過去の悩みは、今まさに転職活動のピッチで迷子になり、頭を抱えている「未来の候補者」の悩みと、100%完全に一致しているからです。
エースが救われた環境(=貴社)の魅力を、その悩みに突き刺さる言葉で言語化すればいいだけなんです。
「前職で、どれだけ結果を出しても評価されずに腐りかけていたあなたへ。
学歴や経歴なんて関係ない。
あなたの成果をフラットに評価するピッチを用意しています」
どうでしょうか。
ここまで深く、ピンポイントに絞り込まれたメッセージなら、ただ綺麗事を並べている会社の100倍、求職者の胸に深く、深く、深く突き刺さると思いませんか?
多くの企業が、相手のスペック(経歴や学歴)という表面的な白黒だけで求職者を裁き、自分たちのメッセージの浅さを棚に上げて「いい人が来ない」と言い訳をしています。
そんなもったいない採用は、もう終わりにしましょう。 採用は、テクニックや媒体の知名度で決まるゲームではありません。どれだけ相手の人間性を深く考え、彼らのリアルな鼓動に耳を傾けられるかという、企業側の「美学」と「愛」の勝負です。
経営者のみなさん、人事担当者のみなさん。 まずは今夜、会社のデスクで、あるいはお気に入りのカフェで、あなたの会社のエースの顔を思い浮かべながら、その人の「正体」を紙に書き殴ってみてください。そこに、最強の仲間を引き寄せるための磁力が隠されています。
合同会社4bridgeが運営する「Be.SIDE(ビー・サイド)」のRPO(採用代行・支援)は、ただ求人票の文字数を埋めるだけの作業は一切しません。
貴社とともに、エーススタッフがどんな悩みを抱え、なぜ貴社で人生のハンドルを握り直す(Own the Wheel)ことができたのか。そのストーリーを深く、深く掘り下げて言語化し、覚悟ある人材を引き寄せます。
こうした課題をお持ちの経営者・人事責任者様向けに、貴社の採用フローの課題を1時間で明確にする「無料採用診断」を実施しています。貴社の採用力を根本から変えるための第一歩として、お気軽にご相談ください。
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